先日、とある人が「自動ドアって・・・体重が40kg以下だと開かない? 」

「これって昔の話? 今はどんなんなの?」と聞いていました。

それに対して「いや、そんなことあるわけがない」

「ドアの上にセンサーがあって、ドアの前にくると反応してあくんですよ?」

と反応をしている人もいました。

これはその通りでもあるのですが、典型的な「自動ドア=電動で動く・センサーで動く」という思い込みによるものです。(世代によるかもしれませんね!)

確かに、いまほとんどの自動ドアは「電動(センサー式)の自動ドア」になっています。

その前に実は、体重で動く自動ドアがあったのです。

昭和の自動ドア「マットスイッチ型」の自動ドア

小さな店などで昭和の後期でも見かけることがあった「マットスイッチ式」の自動ドア。

実はこれも「人の重さで動く自動ドア」でした。

しかし、作動するための重さは40kg
つまり、体重の軽い人は作動しづらいため、体重をかけようとジャンプしたりする子どもの姿を見かけたくらいです。

作動する体重が40kgとなると(重いわけですから)やはり、ドアが閉まる時に「挟まれる」などの事故もそれなりにあったようです。この点で、センサーを活用するタイプにシフトしていったようです。

(ちなみに、ニュートンは15kg〜。軽いので開く力も弱く、閉じるスピードも遅く・力も弱く、安全性が高いのです)

「マットスイッチ型」の自動ドアから、センサー型の(電動)自動ドアへ

その後、いまよく目にする「上部にセンサーを設置したタイプの自動ドア」が導入されていきました。

しかし、やはり現在に比べると精度も低かったようで、センサーも反応しづらいとか・自動ドアにぶつかるとかなどもあったようです。

そういえば、テレビで「体重が軽い人の話から、 自動ドアが開かないだろ?」という話になった時に

「自動ドアって、センサーがついているものだと思ってたけど、床に体重の力で開くようなのもあるの?」と聞いていた人もいました。

自動ドアの進化、このような経緯をしらなかったのだと思われます。

精度があがったセンサー型・電動自動ドアと、劇的な安全性となった荷重式の自動ドア

そして現在は、ますます精度があがるセンサー。メーカーさんも頑張っています。

しかし、それでもなお、事実として、時に事故もおきています。

消費者庁:事故調査委員会の資料ほか

もちろん、事故が起きない方が(怪我される方がいない方が)いい。これが一番です。

しかし、現実的には、消費者庁の資料にもあるように、事故は「機器的な要因」と「人の行動による要因」の両面により起こるものです。

ですから、製作メーカー側が「センサー等に求められる要件が厳しくなっていく」のは、正直、悩ましいところではないかと思います。

そういった事情・実情をふまえて、私たちが考えるのは「自動ドアの使い分け」

場所・用途で、電動の自動ドアと、荷重式の自動ドアを使い分けるのがベストだと思います。

安全性、災害対策、維持費。そして、環境配慮など、様々な要因がありますが。
「これから長年、使い続けられる社会づくり」を、協力して進められればと思っております。

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